くちびるのあれにお困りの方に
繰り返すくちびるのあれは意外なものが原因になっている場合があります。
悪化因子をとりのぞき適切な治療をおこないましょう
くちびるのあれの症状
くちびるがかさかさして皮膚がむけたり、きれつやびらん、かさぶたがつく、赤み、かゆみやちいさなみずぶくれができる等の症状がみられます。
くちびるのあれの原因
くちびるに付いたりふれるものはすべて原因となる可能性があります
飲食物の刺激
香辛料が効いたもの、醤油がらいものや塩辛いもの。山芋や果物の汁など
日常品の刺激
歯磨き粉、タバコ、うがい薬、化粧品、口紅、洗顔料、シャンプー、リンスマスクなど。
くちびるのあれをなおそうとして使用しているリップクリームによってかぶれをおこし、かえってあれがひどくなっている場合があるので注意が必要です。
くちびるを刺激するようなくせ
くちびるを頻回になめる、かみしめる。
指でさわるなどの動作はくちびるを刺激しあれを悪くする原因になります。
これらの動作は自覚せず行っている場合も多いです。
くちびるのあれの治療
原因や悪化させている因子をとりのぞき、次のような治療を行います。
保湿剤
ワセリン・アズノール軟膏などで保湿しひふのバリア機能を保つようにします。
ステロイド外用剤
炎症を鎮めるため使用します。
塗布回数や量は指示にしたがっておこなってください。
日常生活の注意点
- くちびるをなめる、こする、かみしめるなどしないようにする
- くちびるをさわって皮膚をとったりしないようにする
- 刺激となる飲食物(香辛料がきいたもの、醤油辛いものや塩辛いもの、山芋や 果物の汁)などが付かないよう気をつける
- 口紅を落とす際のクレンジングが刺激になっていることも多いので刺激の少ないオリーブオイルなどを使用してメイクを落とすようにしましょう
口角炎
口角炎の症状
口角(くちのはし)が切れたり、かさかさし赤くなる、皮膚がめくれる、かさぶたが付くなどの症状がみられます。
また口を開けるときに痛みや出血を伴うこともあります。
口角炎の原因
唾液や食物などで皮膚がふやけたり、刺激をうけることや細菌、カンジダなどの感染、ビタミン欠乏や薬剤などが原因となりおこります。
アトピー性皮膚炎や貧血、糖尿病、シェーグレン症候群などに合併しておこることもあります。
口角炎の検査
カンジダの感染が疑われる時は顕微鏡でカビの有無を確認します。
歯磨き粉や化粧品などのかぶれが疑われるときはパッチテストで原因の検索をします。
口角炎の治療
ワセリンを使用して付着物からの刺激をブロックするようにします。
細菌やカビの感染があるときはそれを抑える薬を使います。
感染がなく炎症症状があるときはステロイド剤を塗ります。
ビタミン不足が疑われるときはビタミンB2やB6等を内服します。
口角炎の日常生活での注意点
- 大きく口を開ける、舌でなめる、かさぶたをはがすなどは悪化原因になるのでしないようにします。
- 口のはしに歯磨き粉や化粧品などの洗い残しがないか注意してください。
- 乳幼児ではよだれをふくようにします。
- 口腔内を清潔にするように努め、入歯の方は洗浄を徹底するようにしてください。